ユダヤ教におけるエルサレム旧市街最大の見所とも言えるのが「嘆きの壁」。
紀元前20年、ヘロデ大王によって完全改築に近い形で大拡張された神殿は70年にティトゥス率いるローマ軍によって破壊された。神殿を取り巻いていた外壁の西側の部分が嘆きの壁であり、ユダヤ人は「西の壁」と呼んでいる。この部分を含め、外壁はその基礎部分がほぼすべて残されている。
ローマ軍による崩壊後、ユダヤ人は年に一度のみここで祈りをささげる事が許され、その光景が「嘆きの壁」と呼ばれるようになった由来である。
そして、1967年の第三次中東戦争以降、自由に祈る事ができるようになり、1900年の悲願がかない、現在に至る。
入場は無料で誰でも訪れることができるが、兵士による手荷物検査、シャバットと祭日は写真撮影禁止、ノースリーブや短パンで壁に近づけない、男子は帽子をかぶらなければならない(入り口でキッパと呼ばれる帽子を貸してくれる)など、規制もあるので注意したい。
ユダヤ教の聖地なので新約聖書の持ち込みも不可(預かってもらえる)。
嘆きの壁の全長は約490m。一般的には神殿の丘の西側外壁のうち地上に見えている幅約57 mの部分のみを指す。広場に面したこの場所で礼拝が行われる。
■観光施設ではないので24時間訪れる事ができる。
■無料
壁の前にはユダヤ教正統派の姿の男性も多く、観光名所である以前に、ユダヤ人にとって現在でも神聖な場所である事を忘れないでほしい。
ユダヤ教正統派や警備に当たる兵士は概ね写真を撮られることを嫌う。
特に兵士の場合は不審者として拘束・逮捕されたり、カメラ・撮影機器等を没収されるなんていうことにもなりかねないので、至近距離でいきなりシャッターを押すなどしないほうがよい。
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