現存する世界最古の共和国

4世紀初め、マリーノという名の石工がローマ皇帝によるキリスト教迫害を逃れ、この地に潜状してキリスト教徒の共同体を作ったという伝説にちなんで、国名を「聖(サン)・マリーノ」と称しました。世界で5番目に小さな国サンマリノには鉄道はなく、24km離れたアドリア海沿いの街リミニから定期バスでアクセスします。年間を通して訪れる観光客は約300万人にもなり、中世の面影を残したこぎれいな歴史地区は世界遺産でもあります。ティターノ山絶壁に聳え立つ3つの城壁を巡る独特な散歩道からは、739m眼下に広がる丘や小さな町並み、さらに遠くにはアドリア海の素晴しい水平線が見渡せます。道端で書いたきれいな絵葉書を、町なかの白い郵便ポストに投函するのも良い思い出になることでしょう。街中は小さなお店がぎっしり並んでおり、様々な種類のコインや切手のお店は見るだけでも楽しいものです。消費税がないので、これを目的に訪問する旅行客も少なくありません。
年間19日ある祭日の1つ、毎年9月3日には町の創立者である聖マリーノを記念する祭典(Festa di San Marino)が行われ、中世の時代衣装を身に着けたパレードや石弓競技が催され人気を集めています。またティターノ山頂からは、全長883mのロープウェイが渓谷の町ボルゴ・マッジョーレへ連結しており、観光客や市民の大事な交通路となっています。首都サンマリノの中心地には、1894年に建てられた政庁やゴシック様式のサン・フランチェスコ教会などの建築物がみものです。

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