ナポリ料理

イタリア料理は、郷土色豊かなのが特徴。その土地でしか楽しめない味も多いのです。だからこそ、ナポリへ行ったらナポリの味を楽しみましょう!

ピッツァ・マルゲリータ

今や日本でもすっかりお馴染みになったナポリ・ピッツァ(Pizza Napoletana)。縁(コルニチョーネ)が厚く膨らみ、表面は少し焦げているけれど中はふんわりもっちり。パリパリの薄いピッツァとは一線を画す、パン生地にも似たピッツァです。

数多くあるピッツァの中、ナポリっ子たちに愛されているのは、なんといってもピッツァ・マルゲリータ。トマトソースにモッツァレッラチーズとバジリコを載せただけの、シンプルなピッツァです。イタリア中、どこにでもあるメニューですが、ここナポリが発祥の地。ぜひ本場の味を試してみましょう。

カプレーゼ

モッツァレッラチーズといえば、ナポリを州都とするカンパーニア州の特産物。そのモッツアレッラ(白)とトマト(赤)、そしてバジリコ(緑)を合わせた、イタリアンカラーのサラダは、前菜の代表格です。プリモ・ピアット(パスタ類)とセコンド・ピアット(肉・魚類)の両方を食べるのは重た過ぎる、と感じたら、このカプレーゼをセコンド・ピアットにしても。
モッツァレッラチーズには、牛乳から作ったものと、水牛の乳から作ったものと2種類あり、日本で簡単に手に入るのは牛乳で作ったもの。それはそれで美味しいものだけれど、水牛で作ったものは濃厚さが違います。ぜひ、本場物の水牛モッツァレッラ(Mozzarella di bufala モッツァレッラ・ディ・ブーファラ)を試してみるべし!

スパゲッティ・アッラ・プッタネスカ

ナポリを代表するパスタが、このアッラ・プッタネスカ(娼婦風)。その昔ナポリのスペイン地区にあった売春宿で、この簡単にすばやくできるパスタを客に供していたことから、この名で呼ばれるようになったとか。
材料は、いたってシンプル。黒オリーブ、にんにく、パセリ、ケッパー、アンチョビをトマトソースで和えたものだ。要は、このあたりの家庭ならば、どこの家にも常備されている食材で作れるソース。店によっては、スパゲッティ・アッラ・マリナーラと呼んでいるところも多い。

アクアパッツァ

海に面したナポリは、新鮮な魚介類が自慢。何を食べようか迷った時には、魚介類を頼めば、まず間違いなし! 中でもこのアクアパッツァはナポリ発祥とも言われるカンパーニア州の料理なので、滞在中一度は試してみたい料理です。

こちらもいたってシンプルな料理。タイやスズキなどの白身魚を丸ごと、ミニトマトやオリーブ、アサリなどとともに水煮したもの。味付けは塩・こしょうのみなのに、ヤミツキになる美味しさです。まさに漁師料理を彷彿とさせる料理です。

ババ

ナポリは独特のお菓子の多い町。中でも、このババはナポリ菓子の代表格です。エットレ・スコラ監督のナポリを舞台にした映画『マカロニ』で、イタリアの名優マルチェロ・マストロヤンニと、ジャック・レモンがババを頬張りながら歩くシーンがありました。それほどこのババは、ナポリのアイコン的存在なのです。

ラム酒の風味をきかせたシロップを、キノコのような形をしたスポンジケーキにたっぷりと染み込ませたこのお菓子。縦にカットし間に生クリームやフルーツを挟んだものやチョコクリームをはさんだものなど、バリエーションも豊富。お気に入りの味を探してみましょう。

ストルッフォリ

小麦粉と卵、バターなどで作った生地を小さく丸めて揚げ、ハチミツにくぐらせて山形に固めたナポリの伝統的なクリスマスのお菓子です。ナポリでは、これを食べなくてはクリスマスはやってこないのだとか。もしクリスマスの時期にナポリに滞在するのであれば、ぜひお試しを。

スフォリアテッラ

「薄片を重ねた」という名前の通り、極薄のパイ生地を何層にも重ねて焼いた、貝殻型のお菓子。中には、リコッタチーズをベースにオレンジピールなどを加えたクリームがたっぷり詰まっています。パリパリの生地と濃厚なクリームが絶妙! 柑橘系の爽やかな香りがアクセントになっていて、やみつきになる美味しさです。

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