聖書にも登場する三人博士の遺骨を運んでいた馬車がちょうど今の聖エウストルジョが立っている場所にたまたま止まったのが、聖堂建設のきっかけとなりました。中世に一回盗まれたこの三人博士の遺骨が現在右翼廊で見られるローマ時代のサルコファガスに眠っていますため、聖エウストルジョがレ・マジ(三人博士)聖堂とも呼ばれます。
聖エウストルジョ聖堂がミラノ貴族の教会としても有名です。1300年代から左右の翼廊に11個もの素敵な礼拝堂が開かれて、その中にはヴィスコンティやトッリアーニなどをはじめにミラノ貴族のお墓が作られるようになりました。とくに豪華なのはメディチ銀行ミラノ支店長を務めたポルティナーリ家が作らせたポルティナーリ礼拝堂。建築家G.ソラーリのデザイン、そしてほかに例を見ないカラフルなドームとルネサンス画家V.フォッパが描いたフレスコ画が見どころです。真ん中に置かれたゴシック様式のお墓が1300年代彫刻家G.ディ・バルドゥッチョの傑作と言われます。
※ポルティナーリ礼拝堂を見学するには、聖エウストルジョ歴史博物館のチケットを買わなければなりません。
ファセードは1800年代に修復されたものですが、その左側に付いている講壇は中世のものです。ドミニコ会がここを拠点としていたため、お説教が多くの人に聞こえるように珍しく教会の外側に作られました。
聖エウストルジョ歴史博物館(MUSEO DI SANT'EUSTORGIO) | |
毎日:10時~18時 | |
普通入場料 | 6ユーロ |
特別入場料(学生、60歳以上) | 3ユーロ |
地下鉄M2ポルタ・ジェノヴァ駅(PORTA GENOVA)から東方面徒歩15分。また、トラム3番トラム停SANT'EUSTORGIOからすぐ。
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