聖トリプン大聖堂はコトルを代表するカトリックの教会です。この聖トリプン教会には歴史的に貴重な遺物が残されており、多くが809年にベネツィアの商人がコンスタンチノープル(イスタンブールの旧称)から運び込まれた物です。これらのいくつかは現在、北廊2階の聖遺物展示室に収められています。アプスを含め身廊は全長35.21m、幅17.47m。ロマネスク・ゴシック様式で、美しい形の窓枠と"spolia"と呼ばれるモノリスの支柱が特徴的な美しい教会です。壁面などには当時の壁画が部分的がわずかに残されておりますが、1979年の大地震を含め過去の4回に渡る地震により、原型をとどめる支柱は少なく、コトル中の使われなくなった古い寺院からモノリスの支柱を用いて復元されました。この大聖堂で1番の見所は、このチボリウム(天蓋付き祭壇)です。天蓋部分のフリーズには聖トリプンの生涯が浮き彫りで描かれており、チボリウムの背後には"バセルのヨハン"という人が浮き彫りで描いた銀の板があり、これは15世紀コトルの金細工の傑作といわれています。
※写真:トリップアドバイザー提供
近隣情報