コヨアカン地区の閑静な住宅街に、鮮やかな青が印象的な建物があります。この「青い家」は、フリーダ・カーロが生まれ、育ち、そして亡くなった場所です。その家が現在は美術館になっていて、メキシコに観光に来る人々が必ず訪れる場所になりました。
1907年にフリーダの父親によって建てられたこの家は、カーロ家の家であり、1937年にトロツキーがメキシコへ初めてやってきた際に住んだ家でもあります。彼女の死から4年後の1958年に美術館へ変わり、現在は所蔵品は少ない物のフリーダや、彼女の夫ディエゴ・リベラの作品が展示されています。こちらでは彼女が住んでいた当時に使用されていた家具がそのまま保存されています。彼女が愛したメキシコ民族品が家のいたるところに飾られ、いかにメキシコという国・文化が彼女の作品に影響を与えていたかを見ることが出来ます。さらに妻として、アーティストとして、そして1920年、30年代のメキシコ・ラテンアメリカにおける社会主義知識人の中心であった彼女の人生をこの家に見ることが出来ます。
ディエゴ・リベラが収集したプレ・コロンビア時代のアートや彼女の死の数か月前まで着けていた義足、ブラシやキャンバス、台所道具、ジュエリー、衣装、写真や日常生活に使われた品を見るのは大変意義のあるものです。屋根裏に隠れていたアイテムが見つかり、2007年に大幅にコレクションが増えました。
(写真:トリップアドバイザー提供)
台所や寝室、作品制作に励んだであろうアトリエが当時のままを残しています。彼女たちの人生を感じられる空間です。
(写真:トリップアドバイザー提供)
フリーダの作品からは、メキシコ文化の影響を強く見ることが出来ます。日本のお盆にあたるメキシコの死者の日では街中にガイコツやドクロが飾られます。その影響から、ガイコツをモチーフにした作品をこの家でも多く見ることが出来ます。
(写真:トリップアドバイザー提供)
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