エリア:パレルモ(シチリア) ジャンル: 観光名所・旧跡
ノルマン王宮の2階に設けられた、ルッジェーロ2世個人の小さな礼拝堂。壁一面を覆うモザイクは「見事」の一語に尽きる。まるで宝石箱のような輝きを、今もなお放って止まない。
建設が始まったのは、1132年。1140年に聖ペテロと聖パウロに献堂された。建設には、ノルマン以前にシチリアを支配していたビザンチンのギリシャ人、そしてアラブ人が携わったと言われている。
描かれているのは『キリストの生涯』『創世記』『聖ペテロと聖パウロを従えた玉座のキリスト』『聖ペテロと聖パウロの物語』などなど。聖書の世界が、生き生きと、そして華やかに描かれている。
これらのモザイク画に圧倒されて満足してしまいがちだが、床一面のモザイクや、天井のイスラム風幾何学模様も、ぜひじっくり観賞したい。コンスタンティノープル、ラヴェンナと並び、キリスト教美術の傑作と称されるこの空間から、離れ難くなるはずだ。
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