現在世界長者番付第1位の富豪、メキシコ人実業家カルロス・スリム氏が2011年3月にオープンさせたソウマヤ美術館。スリム氏の亡くなった妻の名前から、ソウマヤという名前が付けられました。自身のアートコレクション約6万6000店を展示し、入場料はすべて無料です。これは、海外に出ることが出来ないメキシコ人のために、自国で芸術に触れることが出来る美術館にしたかったという、スリム氏の意向によるものです。
この美術館は特に15世紀から20世紀のヨーロッパ芸術のコレクションが豊富です。フランス国外では最大のロダンのコレクションの所蔵を誇るスリム氏は、その他にも、レオナルド・ダ・ヴィンチやエル・グレコ、モディリアーニ、シャガール、ピカソ、ダリ、モネ、ルノワール、ドガ、ゴッホ、ミロといった名だたる1流アーティストの作品を展示しています。ヨーロッパの巨匠の作品に限らず、メキシコの偉大な芸術家ディエゴ・リベラやシケイロス、オロスコの作品も展示しています。最も高価な作品は、レオナルド・ダ・ヴィンチ作の"Madonna dei Fusi (Madonna of the Yarnwinder)"です。
印象的な建築は、スリム氏の娘婿の建築家、フェルナンド・ロメロ氏による設計です。6階建てで展示スペースは約6000平米あり、オーディトリアムや図書館、カフェテリア、おみやげ屋、美術品の倉庫などが入っています。約28億円の建設費用はすべてスリム氏の財団が出資しています。
(写真:トリップアドバイザー提供)
スリム氏はフランス国外におけるロダンの最大のコレクションを所持しています。こちらでも「考える人」など、彼の作品の数々を見ることが出来ます。
(写真:トリップアドバイザー提供)
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